渚にて

旅行、音楽、読書、日常の雑記をつれづれに。

ポルトガル、きみを愛してる!1 知識ゼロからの旅(Lisboa)

思いつく限りの衝動でここ数年行きたい場所へ何とかかんとか行ってみたが、今年ほどどこに行ったらいいか分からない年はなかった。どうしよう。でもどこかに行きたい。仕方がないので、思いつかないなりにこれまでの旅を振り返ってみた。北欧はよかった、で…

正統を撃ち抜く / UNISON SQUARE GARDEN

暑い、暑くて毎日エアコンをつけて寝ていたが、昨日は夜が少し涼しかったこともあり、この前先輩に「首筋に保冷剤を当てたら効くよ」と言われたのを実践したら初めて窓を開けたまま寝られた。朝一番の日差しとともにまたエアコンをつける羽目になったけれど…

夏の扉の隙間から/フジロック2014の思い出

あっという間に梅雨が明けて、小学生はもう夏休みが始まって、蝉はじわじわと鳴いている。ことしももう半年が過ぎた。金曜から苗場でフジロックが始まっているけれど、去年念願のAsgeirを見られてずいぶんすっきりしたのか、すっかり忘れていた。去年のフジ…

流れる水は凍らない

今日カーラジオを聞いていたら、誰の言葉だったかは忘れたけれどいいな、と思った一節があった。流れる水のように生きるというものだった気がする。流れる水は凍らないし、腐らない。私の好きな言葉も行雲流水だ。字も好きだが、言葉を発した時の響きまでま…

Fast Car/息もできない

お久しぶりです。この年になってふと、昔PVを見たTracy ChapmanのFast Carの歌詞を改めて見直してみたら…つらい!!あんなにも耳通りのいい心地いいメロディが、実は田舎のどん詰まりの若者を歌ったものだったなんて気付きもしなかった。Tracy Chapmanはア…

片道切符の時間旅行/『クロノス・ジョウンターの伝説』

お疲れ様を自分に言いつつ、冬から春先まで読んだ本を振り返ってみたくなった。それというのも、長いことお世話になっているペンフレンドの啓さんから手紙が来て、「Twitterで上げてた本を読みましたよ」と言われたのが嬉しかったから。私がTwitterのTL Book…

英国どこでも迷子4 Skyfallロケ地プチ巡礼 (London)

2013年のロンドン旅日記、久しぶりの続きです。前回はグローブ座でマクベスを観賞したところまで。さて翌日の3日目(6/24)、この日は朝からピムリコに向かおうと決めていた。目的はもちろん、ピムリコ駅から橋を渡るところからよく見えるMI6本部…

2014年に見た映画振り返り

明けましておめでとうございます。年末に弾丸で香港に行って、観光がてら少しだけ映画のロケ地巡りなどをしてきました。楽しかったけど人だらけだ…!と久々の大都会にびくびく。人混みが苦手な私はやはり荒野を歩いているほうが好きかも。今年はもう少し肩の…

2014年 今年会えてよかったなの音楽

酔っぱらいからの今年の振り返りです。相変わらずそこまで音楽は聴いていないし、大体日記で取り上げたものが中心ですが、今年よく聴いた音楽をリストアップしてみます。Taylor Swift/Mine今年発売された新作『1989』のシングルカットが何となくTaylorら…

居酒屋で晩飯を食べます

馴染みの居酒屋ができてしまった。居酒屋、というより一品料理の店だけど、店構えはまごうことなき居酒屋だ。暖簾をくぐって戸をからりと開け、店主のおっちゃんと奥さんがいるのを確かめて「空いてます?」と尋ねる。街場ではなく地元の店だから、たとえ終…

The Velvet Teen/一瞬の引力

風邪を引いて三週間近く経つ。一旦持ち直してからまた同じ症状に陥って、しばらく休んでいた。久々の連休なのにろくに遊べないので退屈だ。部屋の掃除もしたし、映画も見たし、時々空気も入れ替えたけれど、咳が酷くて人としゃべれないし、なんにももうやる…

Sin Fang/Flowers、アーナルデュル・インドリダソン『湿地』

だんだんとRhyeの音が似合う季節になってきた。イチョウの葉がだんだんと黄色くなって、雨で道に落ちているのを見ると、もう厚着をしてもおかしくないかな、と少し安心する。寒がりの私は外に出る前に不安すぎて、思わず重ね着をしすぎてしまい、途中でへば…

GIRLSと口笛吹く乙女

STARチャンネルでドラマ『GIRLS』が始まった。NYが舞台で女の子4人組の連続ドラマと来たら、誰もが「ああ可愛い、可愛いやつね!」と言いそうなものだけど、リアルすぎる彼女たちの会話にいきなり往復ビンタを食らった気分に。気が付くと胸を押さえて「い…

いまを生きる/Dead Poets Society

■いまを生きる(米・1989) 1959年、新学期を迎えたばかりのアメリカ・バーモントの全寮制名門校ウェルトン・アカデミーに、イギリスから新任の英語教師キーティングがやってくる。 いきなり型破りな授業を始める彼に、規則でがんじがらめにされた生徒たち…

氷島的音楽 vol.2/Icelandic music in this Summer(memory)

大分間隔が空きましたが皆さまいかがお過ごしでしょうか。残暑と言うよりすっかり秋の刺すような日差しにやられつつ、今日もなんとか生きています。前回紹介したアイスランドで買ってきた音源の続きをぼちぼちやっていきます。・Ylja/Ylja「アイスランド人は…

氷島的音楽 vol.1 /Icelandic music in this Summer

6月のアイスランド旅行からしばらく経ったので、今回買ってきたCDを紹介しようと思います。基本的にアイスランド語の音楽で、各種SNSで紹介したものと同じですが、少し加筆。アイスランドと言うと、BjorkやSigur Rosといったアーティストが世界的によ…

エグザイル/絆  男たちの道行

■エグザイル/絆 (香・2006)返還直前のマカオ。かつて香港マフィアのボスの命を狙い、逃亡を続けていたウー(ニック・チョン)の家へ、4人の男が訪れる。ボスの命令でウーを殺しに来たマフィア、ブレイズ(アンソニー・ウォン)とファット(ラム・シュー…

英国どこでも迷子3 バーナムの森がダンシネインの丘に向かう (London)

2013年の英国旅日記の続き。ちょっと時間が空いたので、大きな荷物を宿に置き、近くのチャイニーズレストランでご飯を食べてから再びグローブ座に向かう。しかし、疲れたからって戻ったのは大間違いだった。ロンドン・ブリッジからのグローブ座は思った…

英国どこでも迷子2 コヴェント・ガーデンのムーミン (London)

久しぶりの英国旅行日記その2。前回は1日目、セント・バーソロミュー病院を抜けたところまで。少し歩き、疲労困憊に達しつつあったため、仕方なく地下鉄でホルボーンからピカデリー線でコヴェント・ガーデンへ向かう(ここらへんすごく代金が高い上に駅が…

生き残るための3つの取引/泥沼でもがき続ける男たち

春からハマったばかりのジョンミンまつりです。といっても全然見られていません。まだ序の序くらいのところでもがいています。だって春は見たい映画が多すぎる…とりあえず、すぐに入手できた映画を何本か見てみました。■生き残るための3つの取引(韓・20…

新しき世界/水底で息をするということ

突然ですが、韓流にはまりました。唐突にはまりました。というか、2月からはまっていました。この『新しき世界』のファン・ジョンミン見たさに。2月1日が日本公開初日だったのですが、悲しいかなこちらで見られたのは4月になってからでした。その間私が…

LIFE! /ミニマルからの脱出

お久しぶりです~!どうにもまとめて何かを書く習慣が仕事以外になくなってきて、集中が続かない今日この頃(全部いいわけだけど)。いかがお過ごしですか。私は花粉症です。しかも花粉の薬をもらってきてこの間飲んだら、深夜に胃痛で七転八倒する羽目にな…

雑踏のなかの音楽:蓮沼執太フィル

この1年くらい、環境が変わり過ぎたのもあって音楽にはちっとも手を出さなかったんだが、先月アルバム『時が奏でる』を発売した蓮沼執太フィルが気になっている。蓮沼執太/Hello Everything蓮沼執太フィル/Earphone&Headphone in my head蓮沼執太は電子音楽…

生きて、切り刻まれても:memories of Richey Edwards

90年代初期のイギリスのロックバンド、Manic Street Preachersのギタリストだったリッチー・エドワーズの失踪から今日で19年だという。過去に何度となく触れているが、私はリッチーが好きだった。物ごころついてアルバムを買ったころには、すでに彼は姿…

new yearからのすこし/Ásgeir

新年が明けていました。気まぐれな日記ですが、今年もどうぞよろしくお願いいたします。あまり人には伝えてなかったのだけど実は今年は喪中で、こちらから年賀を出せずにいる方々には申し訳ありませんでした。遅れてはいるものの、寒中見舞いで何とかお返事…

北欧ところどころ6 光とどこまでも続く丘陵(From Mylrdal to Oslo,Norway)

■12,Sep,2012(3日目:ミュールダール→オスロ)前回まではこちら。旅の3日目がなかなか終わらない。ベルゲンから日帰りで行けるソグネ・フィヨルド観光は、そのまままたベルゲンへと帰って行く人が多い。私の行程は反対にオスロまで下り、翌日はスウェーデ…

北欧ところどころ5 世界の車窓から(from Flam to Myrldal,Norway)

■12,Sep,2012(3日目:フロム→ミュールダール・フロム鉄道)前回まではこちら。うっかりフロム鉄道のことを書くのを忘れていた。濃い緑色をした車両のフロム鉄道に乗りこんで、私はガイドブックに書いてあった通り、窓が開けられるほうの席に座った。写真を撮…

英国どこでも迷子1 満を持してコニー・ウィリス参り (London)

春先にも言っていた通り、6月にイギリスに行ってきた。 端的に述べれば、ダニクレとDoctor Whoとタイムトラベルのせい。 007とDWの50周年を目の当たりにした挙句、その時ハマっていたSF小説が第二次世界大戦時のロンドンが舞台だったから大変だ。う…

北欧ところどころ 4 川とフィヨルド(Flam,Norway)

前回から1年ほどが過ぎましたがノルウェー経由スウェーデンの旅日記の続きです。何故いま書く気になったかと言うと、昼のラジオで野々村真が「僕はブログは毎日続けています!」と言っていたから(爆)。「の、野々村君に負けた…」と何故か敗北感に打ちひし…

ブラッドベリ『霧笛』舞台を見る

先日の夜、海の家で行われたブラッドベリ原作『霧笛』の舞台を見てきた。役者二人だけの芝居に生の音楽がつくという仕掛けで、夏が終わって普段は閉鎖されている海の家の二階がステージとして使われていた。知人と一緒に階段を上がると二階の真ん中に出た。…