渚にて

旅行、音楽、読書、日常の雑記をつれづれに。

北欧ところどころ 4 川とフィヨルド(Flam,Norway)

前回から1年ほどが過ぎましたがノルウェー経由スウェーデンの旅日記の続きです。

何故いま書く気になったかと言うと、昼のラジオで野々村真が「僕はブログは毎日続けています!」と言っていたから(爆)。「の、野々村君に負けた…」と何故か敗北感に打ちひしがれた挙句、三日坊主の日記をひっくり返す事にしました。
まずは北欧から。

というわけで続きからです。

■12,Sep,2012(3日目、ソグネフィヨルド巡り・グドヴァンゲン→フロム)

フェリーの中のソファはすぐに各国の旅行客で埋まった。ヨーロッパからの人、中国や韓国といったアジアの人と顔ぶれはさまざまだ。
客席は温かいが、写真が撮りにくいので外のデッキへ出る。空は曇りのままだ。風があり、さすがに少し寒い。フェリーのスピーカーから、流暢に各国語の観光用のアナウンスが流れている。
青々として丸い山々の間を、ぎざぎざに切れ込みが入るようにして水辺が広がっている。
これがフィヨルドかあ!
川の色は暗い緑色だ。白い波しぶきをあげてフェリーは進む。時折舳先にカモメがひょいと止まる。皆、ウェアに埋もれながら写真撮影をしたり、ぼんやりと外に見入ったりしている。
モーターとアナウンスの音以外は、皆風景に飲み込まれたように静かだった。


村?もある

エクスカーションも盛ん。カヌーの人たち


ぽつんとあった家。道路が見えないから、交通は船?


フェリーのデッキはこんな風に椅子が置いてある

大きな滝が!



私はYさんと交代で外の様子を見に行った。
しばらくすると、電車の中で一緒になったあのマレーシアのおばあさんが「いたいた!」と私たちを見つけて笑いながら声を掛けてきた。
おばあさんは咳っぽかったので、さっきYさんにもあげたキャンディーをあげる。別の席を見つけていたらしいおばあさんは、またそっちに帰って行った。


フェリーのゴール。フロム着

降り口の港にエクスカーションの人たちも

フロム駅。真っ赤で可愛い!
午後2時近くに、フロムへ到着。
ここがフロム鉄道の発着点だ。次の電車までまだ2時間近くあったので、Yさんと一緒にぶらぶらと駅周辺を巡る。駅裏はスーパーと公園、宿屋、他には何もない。典型的な観光の経由地なんだろう。フロムとは「山間の小さな平地」を意味し、住民は500人ほどなのだそうだ。


駅の近くにある、車両型のレストラン

駅の向かい側の丘を登った。突然晴れてくる

船の来た方向



観光用の機関車バス

四角い感じのフロム鉄道



Yさんたちと一緒にレストランに行き、ノルウェー名物らしい肉団子を食べたけれど、もうお腹いっぱいだった。Yさんが「持ち帰り用のパックをもらってきなよ」と言うので、夜食用に鉄道に持ち込むことにした。これから6時間以上の旅になるからちょうどいい。紙パックに入れてから、ソースが零れないように上からビニール袋で包んで口を縛った。
ここでベルゲンへと戻るYさんたちとはお別れだった。一緒に写真を撮影して「いい旅を!」と手を振る。
一人残された私はもう1時間ほどぶらぶらと歩きながら、次第に天気の良くなる空を睨み、疲れ果ててフロム駅のあちこちに物を忘れては取りに行き(ミネラルウォーターとマフラー!)、何とかミュールダール行きの鉄道に乗りこんだ。


フィヨルドの旅・ミュールダールからオスロへ編へ続く