渚にて

旅行、音楽、読書、日常の雑記をつれづれに。

アイスランドは眠らない 1 再び氷島を目指して (Copenhagen,Reykjavik)

■15,June,2014(1日目)

SASでコペンハーゲンのカストラップ空港に到着。
ちょうど午後4時で、Icelandairの乗り継ぎまでに約3時間の余裕があった。
初夏の空はまだまだ明るい。昼の感覚がおかしくなりそうだ。
機内では『グランド・ブタペスト・ホテル』を見て、ちょっと泣いた。それから時間をもてあますくらいならと、近場のコペンハーゲンの街中をぶらつこうと思った。
コペンハーゲン中央駅までは空港から鉄道で15分ほどの距離。
空港と中央駅の単語だけ頭に何度も忘れないように思い返しながら、車両に乗り込んだ。

コペンハーゲン中央駅。旅行者であふれている。観光案内書で地図をもらうも道に迷う始末



  

駅のまん前はおなじみの遊園地、チボリ公園がある。入り口前が待ち合わせに使われている様子は何となく浅草の浅草寺を彷彿とさせる。
前にも行ったニューハウンを目指したかったのに、名前をすっかり忘れていて道を聞けなかった。
スーパーや雑貨店をひやかし、素敵なカフェを眺め、重たいリュックを担いでふらふらと歩く。
★コペンハーゲン攻略マップ

コペンハーゲンのシティホール。
トルコっぽいフェスをやっていた。ケバブなどの出店もたくさんあったけど、コインがないので見てるだけぐぬぬ

 

『コーヒーをめぐる冒険』『FRANK』をやっていた

ニューハウンまで辿りつく前に体力がなくなった。悲しいかなくもってきたし、そんなに時間もないので断念。目抜き通りのストロイエまでは歩いていたのに!

荷物の重さに耐えきれず入ったおされカフェでケーキとカフェラテを頼む。

 

とにかくコペンハーゲンは自転車の街です

 

置物が可愛いよ

文字通りふらふらになった後で、必死に早歩きで駅まで戻ってコペンハーゲン終了。
さあここからが本番のアイスランドです。
今回は到着が夜9時近く。デンマークより2時間遅れているから午後11時に近い。
晩ごはんも兼ねてケーキでお腹いっぱいにしておいてよかった(前回の失敗を踏まえた。学習)。

 

コペンハーゲンからはさらに3時間10分かけてレイキャヴィクへ向かう。
白夜の北欧は初めてだ。
もう深夜になるというのに、空の上も下も明るい。
すごい、一体夜はどこに行ってしまったんだ!

ケフラヴィーク空港に到着。現金をちょっと両替して、バスに乗る。

 空港から首都レイキャヴィクまでのバスのバウチャーを見せて、何とかバスに乗り込む。面白かったのは、私に行き先を確認しに来たバスのスタッフが、日本人だったことだ。いつからここで働いているんだろう?
外は曇って雨が降っていた。風と雨粒に顔を打たれながら「ああ、アイスランドだなあ」と思った。
飛行機で着たままのフリースだけじゃ堪え切れない寒さだ。一番前の座席が残っていたのでそこに滑り込む。運転手にホテルの行き先を伝えて約45分、荒涼とした岩と苔だらけのハイウェイを越えてやっとレイキャヴィクの街中が見えてきた。BSIバスターミナルで、小型のバンに乗り換えてそれぞれのホテルへと向かう。
ケフラヴィーク空港~レイキャヴィク間のバス

しかし問題はここからだった。
寒さと眠さでぼんやりしていた私は、運転手に「ホテルここだよ!」と示されて慌てて荷物を抱えて降りた。
いや待ておっちゃん。
ユースホステル」と書いてあるぞ。
私は確かにホテルを予約したはずだ。しかし時すでに遅し、バンはさっさと行ってしまった。深夜、眠い、寒い、そして今どこかもよく分からないユースホステルに下ろされた私は、仕方なくユースホステルの受付へ向かった。受付のお姉さんは「うん、違うわね」と憐れんだ顔をすると、「タクシー呼んであげる」と電話をしてくれた。
やってきた運転手のおっちゃん(おじいちゃんだった。ちなみにアイスランドは定年が70歳近いらしい)は、「アイスランドで安いものは2つある。なんだと思う?」と尋ねてきた。ふらつく頭で「電気?」と答える。地熱発電アイスランドの代名詞だ。「あたり、それから水もだ。アイスランドで高いものは3つある。ガソリン、酒、…」。
「…」の部分がもうどうしても思い出せなかった。とりあえずタクシーの中でガソリンの話をされると悲しくなってくるからやめておっちゃん。
何とかホテルに着いたのは、デンマーク時間で12時を回ったころだった。
おふろ!!!

アイスランドは蛇口から地熱で温めた温泉水が出てくるよ。レイキャビクはとくに硫黄の香り
 

何とかかんとかホテルに辿りついてほっとした。
やっぱりシャワーでも中身が温泉だと何となく嬉しい。
翌日はスーツケースをホテルに預けて、北部のアークレイリまで飛んで1泊する。
さっさと寝ないと明日に響くぞと思いながら、ベッドにもぐりこんだ。

(つづく)