渚にて

旅行、音楽、読書、日常の雑記をつれづれに。

Once ダブリンの街角で/Falling Slowly

懐かしいタイトルを目にした。
『Onceダブリンの街角で』(2007)は、数年前に前のブログでも感想を書いた作品だ。
何という話でもないし、淡々とした作りに途中で眠くなったことも否めない。だが、ちらりと輝く瞬間がこの映画の中にはある。
 タイトルどおり、アイルランドのダブリンで、地元のさえないミュージシャンが、路上でチェコ移民の女性と会い、音楽を通じて心を通わせていく。
揺れるカメラの映像は素朴なものだ。二人には決まった役名もない。女性を演じたマルケタ・イルグロヴァが、掃除機を引きずりながらストリートを歩く様が印象に残っている。
時間にすれば90分にも満たない、短い映画だ。物語の中で、彼らは一緒に音楽をつくる。けれども二人が別れなければならない時がやってくる。
男は心をこめて歌を歌う。女性への思いと幸せを願って、 一緒に作った曲を一人で歌う。
それが彼女に届くように。

Glen Hansard and Marketa Irglova/Falling Slowly(from the movie "Once")


I don't know you but I want you
All the more for that
Words fall through me and always fool me
And I can't react

And games that never amount
To more than they're meant
Will play themselves out

Take this sinking boat and point it home
We've still got time
Raise your hopeful voice, you have a choice
You've made it now

Falling slowly, eyes that know me
And I can't go back
And moods that take me and erase me
And I'll paint it black

Well you have suffered enough
And warred with yourself
It's time that you won

Take this sinking boat and point it home
We've still got time
Raise your hopeful voice, you have a choice
You've made it now

Falling slowly sing your melody
I'll sing along, along




君の事を知らないけれど 何よりも君が欲しいよ
言葉は僕をすり抜けて いつも戸惑う
僕は身動きすらできない
それ以上先のないゲームは
疲れてしまうだけ

沈みかけた船で家を目指そう
まだ時間はあるから
希望に満ちた声を上げて 君の思うまま
ほらできたじゃないか

僕を知っているその目が、ゆっくりと閉ざされる
もう戻ることはできない
憂鬱が僕を連れて消し去り
どうしようもない気持ちになる

君はもう十分苦しんで
自分と戦った
今度は君が勝つ番だ

沈みかけた船で家を目指そう
まだ時間はあるから
希望に満ちた声を上げて 君の思うままに
ほらできたじゃないか

ゆっくりと落ちてゆく 君のメロディーに乗せて
僕も一緒に歌おう、歌おう

上のは意訳です…The games they never amount~辺りが微妙に私は分かりにくい。この歌は、主役の男を演じたグレン・ハザードが所属するバンドThe Flamesの曲でもある。
アイルランドって実はそんなによく知らなくて、ちょっと気になる場所。
U2くらいでしか知らないんだよなー。

U2/Sweetest Thing
名曲あれこれあるけど、このPVが好きですねー。これノーカットで作られてないか…?元は1987年のWhere the streets have no nameのB面曲で、後年ベスト用に再録された歌。当時忙しすぎて奥さんの誕生日を祝えなかった罪滅ぼしに作られたとか。やや若いボノはかっこいい。

U2/Beautiful Day
年は経るけど、シャルル・ドゴール空港で撮影されたこれも好き。白い感じも好きなんだが、最後の頭上でジェット飛ばすど派手さにやられた。さすがです。昔ビデオが擦り切れるほど見たな…。
ちなみにこの歌をひっさげて彼らが原点回帰した2000年のアルバム"All that you can't leave behind"のプロデューサーは、80年代にも組んだブライアン・イーノとダニエル・ラノワ。
言われてみればなんかすごくイーノ。